令和3年度 法改正まとめ

令和3年度試験 基準法令

令和3年度宅建試験の法令基準時は、令和3年(2021年)4月です。令和2年度から令和3年度にかけては、宅建業法、税法を中心に法改正がありました。よって、過去の参考書や問題集は令和3年度の宅建試験には適しません。本サイトは、改題により、法改正に対応しています。令和3年度以降の試験に向けて、安心してご利用ください。

宅建業法

重要事項説明時のハザードマップの提示

宅建業者の義務として、不動産取引時の買主・賃借人等に対する重要事項説明の際に、水害ハザードマップを提示し、ハザードマップにおける物件の位置を知らせることが追加されました。

改正による試験への影響

重要事項説明は、重要な事項なので、出題の可能性があるでしょう。水害ハザードマップを提示する必要があることと、ハザードマップにおける物件の位置を知らせることとの2つの義務を押さえておきましょう。

根拠規定

宅建業法施行規則16条の4の3
法第三十五条第一項第十四号イの国土交通省令・内閣府令及び同号ロの国土交通省令で定める事項は、宅地の売買又は交換の契約にあつては第一号から第三号までに掲げるもの、建物の売買又は交換の契約にあつては第一号から第六号までに掲げるもの、宅地の貸借の契約にあつては第一号から第三号まで及び第八号から第十三号までに掲げるもの、建物の貸借の契約にあつては第一号から第五号まで及び第七号から第十二号までに掲げるものとする。
3号の2
水防法施行規則(平成十二年建設省令第四十四号)第十一条第一号の規定により当該宅地又は建物が所在する市町村の長が提供する図面に当該宅地又は建物の位置が表示されているときは、当該図面における当該宅地又は建物の所在地
宅建業法施行規則16条の4の7
法第三十五条第三項第七号の国土交通省令で定める事項は、当該信託財産が宅地の場合にあつては第一号から第三号まで及び第七号に掲げるもの、当該信託財産が建物の場合にあつては第一号から第七号までに掲げるものとする。
3号の2
水防法施行規則第十一条第一号の規定により当該信託財産である宅地又は建物が所在する市町村の長が提供する図面に当該信託財産である宅地又は建物の位置が表示されているときは、当該図面における当該信託財産である宅地又は建物の所在地

その他

住宅取得資金の贈与税の非課税対象となる床面積の要件が緩和

これまでは、住宅取得等資金の贈与税の非課税制度による購入資金の贈与の一部非課税となる条件は、受贈者の所得が2000万円以下で購入する家の床面積が50㎡以上であることでした。令和2年12月に、令和3年度税制改正大綱が閣議決定され、所得額1000万円以下の人の場合は、購入資金の贈与が一部非課税となる床面積が40㎡以上に緩和されました。

改正による試験への影響

住宅取得等資金の贈与税の非課税制度は重要な事項であり、出題される可能性があるでしょう。所得額1000万円以下の人の購入する家の床面積が40㎡以上の場合にも、贈与税の一部が非課税となることを押さえておきましょう。

根拠規定

令和3年税制改正の大綱
二 資産課税
2直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置等
(1)
直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、次の措置を講ずる。
受贈者が贈与を受けた年分の所得税に係る合計所得金額が1,000万円以下である場合に限り、床面積要件の下限を40㎡以上に引き下げる。

付録:2020年民法改正点まとめ

令和2年(2020年)4月に改正民法が施行されました。このページは、主に令和2年度以前から引き続いて学習する受験者の方に向けて、民法改正の主なポイントについてまとめたものです。ぜひご活用ください。

本サイトは、改題により、民法大改正に対応しています。安心してご利用ください。

目次

  1. 錯誤
  2. 強迫・詐欺
  3. 請負
  4. 売主の担保責任
  5. 賃貸借契約一般
  6. 転貸
  7. 約款
  8. 時効
  9. 解除
  10. 連帯債務
  11. 連帯保証
  12. 債権譲渡
  13. 相殺
  14. 売買
  15. 不法行為
  16. 使用貸借
  17. 遺言・遺留分

1. 錯誤

(1)錯誤の効果が無効から取消しに

改正概要

改正前は錯誤の効果は無効でしたが、改正後は効果が取消しになりました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、効果を覚えなおす必要があります。
参照条文:民法95条1項

(2)動機の錯誤

改正概要

動機の錯誤については、相手方に表示されている場合には取消しを主張できることが新たに規定されました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
従来の判例が明文化されたもので新たに覚えることはありませんが、動機(法文上は「法律行為の基礎とした事情」)の表示があれば取消しを主張できる点は確認しておきましょう。
参照条文:民法95条2項

(3)共通錯誤

改正概要

表意者が重大な過失により錯誤に陥っている場合でも、当事者の双方が錯誤に陥っているときは取消しを主張できることが新たに規定されました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
新たな規定であるため覚える必要があります。
参照条文:民法95条3項

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2. 強迫・詐欺

(1)第三者による詐欺取消しの要件

改正概要

第三者による詐欺の取消しが認められるのは、改正前は相手方が悪意である場合に限られていましたが、改正により悪意に加えて知らなかったことに過失がある(有過失)場合が追加されました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、第三者による詐欺の取消しのできる場合が相手方の悪意から悪意有過失に拡大されたことを覚えておきましょう。
参照条文:民法96条2項

(2)詐欺取消しにおける第三者保護要件

改正概要

詐欺取消しを対抗できない第三者について、改正前は「善意の第三者」と定めていましたが、改正後は「善意でかつ過失のない第三者」に変更されました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前の知識では適切に問題を解くことができないため、第三者の保護の要件が善意から善意無過失へと厳格化されたことを覚えておきましょう。
参照条文:民法96条3項

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3. 請負

(1)割合に応じた報酬請求

改正概要

請負人の報酬請求権について新たに規定されました。具体的には、①注文者の責めに帰すことができない事由によって仕事を完成することができなくなったとき、②請負契約が仕事の完成前に解除されたときであって、既にした仕事の結果のうち分けることのできる部分によって注文者が利益を受ける場合には、請負人は注文者に対して割合に応じて報酬を請求することができるとされました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
割合に応じた報酬請求について、①の場合だけでなく②の場合についても拡大する規定です。拡大された範囲を覚えておきましょう。
参照条文:民法634条

(2)瑕疵担保責任から契約不適合責任に

改正概要

改正前は目的物に「瑕疵」がある場合、請負人の担保責任の追及ができるとされていましたが、改正後は目的物が「契約の内容に適合しない」場合に変更されました。また、担保責任のうち、注文者の「修補」請求は、「追完」請求へと文言が変更されました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前と改正後で、文言が「瑕疵」から「契約に適合しない」、「修補」から「追完」へと変更されましたが、注文者の指示等による担保責任の制限の範囲については実質的な変更はありません。文言に変更があったことを覚えておきましょう。
参照条文:民法636条

(3)建物その他土地の工作物の解除制限

改正概要

改正前は、請負契約の目的物が「建物その他土地の工作物」である場合には、契約の解除が制限されていましたが、改正後はこの制限は無くなりました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前の知識では適切に問題を解くことができないため、建物その他土地工作物を目的とした請負契約の解除が可能となったことを覚えておきましょう。
参照条文:民法636条

(4)担保責任の期間

改正概要

改正前は、担保責任の権利行使の期間制限は「引き渡した時」又は「仕事が終了した時」から1年でしたが、改正後は契約内容への「不適合を知った時」から1年以内の通知へと変更されました。また、改正後における期間制限は請負人が不適合を知っていたか、知らなかったことに重大な過失がある場合には適用されず、1年の制限は無くなります。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前の知識では適切に問題を解くことができないため、①期限の起算点の変更、②請求権の行使ではなく不適合の通知で足りること、を覚えておきましょう。
参照条文:民法637条

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4. 売主の担保責任

瑕疵担保責任から契約不適合責任に

改正概要

改正前は売買の目的物に「瑕疵」がある場合、売主の担保責任の追及ができるとされていましたが、改正後は目的物が「契約の内容に適合しない」場合に変更されました。またこの場合、買主は追完請求権や代金減額請求を行使できることが規定されました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前の知識では適切に問題を解くことができないため、契約不適合の場合に買主が行使することができる権利について覚えなおしましょう。
参照条文:民法562条、民法563条

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5. 賃貸借契約一般

(1)期間

改正概要

賃貸借契約の存続期間は、改正前は「20年を超えることができない」とされていましたが、改正後は「50年を超えることはできない」と変更されました。賃貸借契約を更新した場合についても、上限が20年から50年へと変更されています。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
改正前の知識では適切に問題を解くことができないため、民法における賃貸借契約の存続期間の上限が20年から50年に変更されたことを覚えておきましょう。なお、借地借家法上の借地権、借家権の存続期間は変更がありません。
参照条文:民法604条

(2)賃貸人たる地位の移転

改正概要

不動産が譲渡されたときは原則として不動産の賃貸人たる地位が不動産の譲受人に移転することが新たに規定されました。この賃貸人たる地位の移転には、賃借人の承諾は不要です。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
従来の判例が明文化されたもので新たに覚えることはありませんが、規定が新設されたことは確認しておきましょう。
参照条文:民法605条の2、民法605条の3

(3)敷金の定義

改正概要

敷金について、改正により新たに定義が定められました。敷金とは、名目を問わず、賃料その他賃貸借によって生ずる賃借人の賃貸人に対する債務を担保するために賃借人から賃貸人に交付される金銭と定義されています。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
従来の判例法理を明文化したもので、新たに覚えることはありません。
参照条文:民法622条の2第1項

(4)敷金の返還・充当

改正概要

敷金の返還義務・充当について規定が新設されました。賃貸人は、賃貸借契約が終了して賃貸物の返還を受けた時、又は賃借権が適法に譲渡された時には、敷金から債務を控除した額を返還しなければなりません。賃貸人は賃借人に賃貸借契約に基づく債務不履行がある場合、敷金を債務の弁済に充てることができます。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
従来の判例法理を明文化したもので、新たに覚えることはありません。
参照条文:民法622条の2

(5)敷金返還債務の移転

改正概要

賃貸人たる地位が移転した場合、敷金の返還債務もこれに伴って譲受人に移転するという規定が新設されました。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
従来の判例法理を明文化したもので、新たに覚えることはありません。
参照条文:民法622条の2第1項2号

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6. 転貸

合意解除の効力

改正概要

転貸の場面において、賃借人が適法に転貸した場合には、賃貸人は原則として賃借人との合意解除の効力を転貸人に対抗できないという規定が新設されました。もっとも例外的に、合意解除のときに賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していた時は、賃貸人は転貸人に対し解除を対抗可能です。

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出題頻度が高いため、学習優先度は高いです。
従来の判例法理を明文化したもので、新たに覚えることはありません。従来の知識を確認しておきましょう。
参照条文:民法613条1項、3項

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7. 約款

(1)定型約款の定義

改正概要

定型約款に関する規定が新設されました。定型約款とは、定型取引(不特定多数の者を相手方とする、内容の画一的であることが合理的な取引)において契約の内容とすることを目的に準備された条項の総体を言います。

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出題頻度は高いと考えられますので、覚えておきましょう。
新たな規定であるため覚える必要があります。
参照条文:民法548条の2第1項

(2)定型約款の合意

改正概要

定型約款の合意に関する規定が新設されました。定型約款を契約の内容とすることを合意したときや、定型約款を準備した者があらかじめその定型約款を契約の内容とすることを相手方に表示したときは、定型約款の個別の条項について合意したとみなされます。もっとも、相手の権利を制限・相手の義務を加重するもので相手方の利益を一方的に害するものについては合意が認められません。

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出題頻度は高いと考えられますので、覚えておきましょう。
新たな規定であるため覚える必要があります。
参照条文:民法548条の2

(3)定型約款の変更

改正概要

定型約款の変更について、変更が相手方の一般の利益に適合する場合や、変更が必要性・相当性等に照らして合理的な場合には、定型約款準備者は相手方との合意なく変更が認められることが新たに規定されました。なお変更が効力を生じるためには周知が必要となります。

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出題頻度は高いと考えられますので、覚えておきましょう。
新たな規定であるため覚える必要があります。
参照条文:民法548条の4

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8. 時効

(1)完成猶予

改正概要

改正前は、時効の停止であったものが、改正後は時効の完成猶予に置き換わりました。具体的には、完成猶予に当たる事由が生じた場合にはその事由が終了する(権利が確定せずに事由が終了した場合は終了後6か月経過)までは時効は完成しないこととなりました。主な完成猶予の事由としては裁判上の請求・強制執行・仮差押え・仮処分・催告・権利についての協議を行う旨の合意などが挙げられます。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、完成猶予の効果や事由を覚えなおす必要があります。
参照条文:民法147条、民法148条、民法149条、民法150条、民法151条

(2)更新

改正概要

改正前は、時効の中断であったものが、改正後は時効の更新に置き換わりました。具体的には、更新に当たる事由が生じた場合で権利が確定した時にはその時点から新たに時効が進行することとなりました。主な更新の事由としては確定判決・支払督促の確定・和解、調停の成立・強制執行・承認などが挙げられます。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、更新の効果や事由を覚えなおす必要があります。
参照条文:民法147条、民法148条、民法152条

(3)期間の変更

改正概要

改正前は、債権の消滅時効は権利を行使できるときから10年でしたが、改正後は①債権者が権利を行使できることを知った時から5年、又は②権利を行使できる時から10年のいずれか早い方で消滅時効が完成することになりました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、消滅時効の起算点・年数を覚えなおす必要があります。
参照条文:民法166条1項

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9. 解除

(1)確定的拒絶

改正概要

債務者が債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したときや、債務の一部の履行を拒絶し残存する部分では契約の目的を達成することができないときは、催告なく解除できることが新たに規定されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
新たな規定であるため覚える必要があります。
参照条文:民法542条1項2号、3号

(2)催告解除

改正概要

改正後は、例外的に、債務不履行が軽微である時には解除できない旨が付け加わりました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、催告解除ができない例外的な場合を覚え直す必要があります。
参照条文:民法541条

(3)無催告解除

改正概要

改正後は無催告解除ができる場合として、債務の全部の履行が不能であるとき、後述の確定的拒絶のとき、債務不履行があった後催告をしても契約の目的を達成できるのに足りる履行が見込めない時の3つが付け加わりました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、無催告解除ができる場合を覚え直す必要があります。
参照条文:民法542条1項

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10. 連帯債務

相対的効力

改正概要

改正前は、連帯債務者の1人に対してなされた履行の請求・免除・時効の完成は絶対的効力でしたが、改正後は相対的効力(他の連帯債務者に効力を及ぼさない。)に変更されました。

学習案内

出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、履行の請求・免除・時効の完成が相対的効力になったことを覚え直す必要があります。
参照条文:民法438条

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11. 連帯保証

相対的効力

改正概要

改正前は、連帯保証者の1人に対してなされた履行の請求・免除は絶対的効力でしたが、改正後は相対的効力(主たる債務者、他の連帯保証人に効力を及ぼさない。)に変更されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、履行の請求・免除が相対的効力になったことを覚え直す必要があります。
参照条文:民法458条

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12. 債権譲渡

(1)譲渡制限の相対効

改正概要

債権譲渡の禁止特約に関して、改正前は特約があれば譲渡の効力は生じないのが原則でしたが、改正後は特約があっても原則として譲渡は有効であると変更されました。例外として、譲受人が譲渡制限特約の存在について悪意または重過失の場合には、特約に基づいて債務の履行を拒むことが出来ます。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
出題頻度は高いと考えられますので、覚えておきましょう。
参照条文:民法466条

(2)将来債権の譲渡性

改正概要

将来発生すべき債権について、発生前に譲渡できることが新たに規定されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
将来債権の譲渡は判例・実務において当然に認められていましたが、改正により明文化されました。規定が設けられたことは覚えておきましょう。
参照条文:民法466条の6第1項

(3)債権譲渡における債務者の抗弁

改正概要

改正前は、通知をうけるまでに生じた事由をもって対抗できると規定されていましたが、改正後は対抗要件具備時(債権譲渡通知または譲渡の承諾をしたとき。)までに生じた事由をもって対抗できるという規定に変更されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、対抗要件具備時までの事由をもって対抗できることを覚えなおす必要があります。
参照条文:民法467条1項

(4)異議なき承諾

改正概要

改正前は、債務者が異議なき承諾をした場合には譲渡人に対抗することができた事由があっても対抗することができないという規定が存在しましたが、改正によって削除されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前の知識を使用することはないので、忘れて構いません。
参照条文:民法468条

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13. 相殺

(1)不法行為による債権

改正概要

改正前は、債務が不法行為によって生じた場合相殺によって対抗できないとしていましたが、改正後は、悪意による不法行為に基づく損害賠償債務か、人の生命・身体に対する損害賠償債務の債務者は相殺によって対抗できないと変更されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、相殺によって対抗できない場合を覚えなおす必要があります。
参照条文:民法509条

(2)差し押さえと相殺

改正概要

改正前は、差押え後に取得した債権による相殺をもって対抗することはできませんでしたが、改正後は差押え後に取得した債権であってもそれが差押え前の原因に基づいて生じたものであるときは対抗できると変更されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、新たに相殺できる場合が付け加わったことを覚えなおす必要があります。
参照条文:民法511条

(3)相殺禁止の合意の効果

改正概要

改正前は相殺禁止特約について善意の第三者に対抗できないとされていましたが、改正後は善意又は重大な過失のない第三者に対抗できることとなりました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、無重過失の要件が付け加わったことを覚えなおす必要があります。
参照条文:民法505条2項

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14. 売買

売主の義務

改正概要

売主は買主に対し登記などの権利の移転についての対抗要件を供えさせる義務を負うことが新たに規定されました。

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出題頻度は高いと考えられますので、覚えておきましょう。
新たな規定であるため覚える必要があります。
参照条文:民法560条

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15. 不法行為

生命・身体に対する不法行為の消滅時効

改正概要

人の生命又は身体を害する不法行為の場合には、損害賠償請求権の消滅時効は、被害者またはその法定代理人が損害および被害者を知った時から5年になるという規定が新設されました。

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出題頻度はそれほど高くありませんが、覚えておきましょう。
新たな規定であるため覚える必要があります。
参照条文:民法724条、民法724条の2

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16. 使用貸借

諾成契約化

改正概要

使用貸借契約は改正前は要物契約(物の受け渡しに伴って効力が生ずる)でしたが、改正後は諾成契約(合意によって効力が生ずる)となりました。

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出題頻度は高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、使用貸借契約は諾成契約であることを覚えなおす必要があります。
参照条文:民法593条

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17. 遺言・遺留分

遺留分減殺請求が遺留分侵害請求に

改正概要

改正前の遺留分減殺請求制度が、改正後は遺留分侵害請求制度となりました。これに伴い、改正前は遺留分は共有状態となり現物か金銭で返還を受けるものでしたが、改正後は遺留分は金銭債権として個人に帰属することになりました。

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出題頻度は高くありませんが、覚えておきましょう。
改正前までの知識では適切に問題を解くことができないため、遺留分侵害請求権の性質を覚えなおす必要があります。
参照条文:民法1046条

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